心理学者チクセントミハイが提唱した、パフォーマンスの質を高いレベルで決定する心の状態である「フロー」
そして、その先にある最高のパフォーマンスを発揮できる究極の集中状態「ゾーン」
ゾーンという言葉はスポーツの世界ではよく耳にしますよね。
マイケルジョーダンは究極に集中し最高のパフォーマンスが出せた時の体験を以下のように語っています。
I can't explain it... I'm in the zone.
(うまく説明できないんだけど、ゾーンに入っていたんだ)

日常生活でこのパフォーマンスを高めるフローやゾーンに意識的に入れるとしたら生産性が高まることは間違いありません。
ではこのフローとは科学的に分析するとどういう状態なのでしょうか。
提唱者であるチクセントミハイが述べるフローの構成要素と発生条件について見てみましょう。

【フローの構成要素】
1: 目前の状況に対する強い没入(過去や未来ではなく、今に集中)
2: 行為と意識の融合(体が勝手に動く)
3: 内省的自意識の欠如(自分の考えや感情への意識が希薄に)
4: 自分が状況や活動をコントロールしている感覚
5: 現実体験の歪曲、特に時間感覚の変化(時間が一瞬で過ぎる)
6: 自己目的体験(活動自体に価値があると感じられる)

まとめると、以下のような感じでしょうか。
「自分の感情を忘れるほど驚異的な集中力で、考えることがほぼ100%その通りに実行でき、行動に満足している状態。この時、時間経過は早く感じられ、自分がそれらの活動をコントロールできると感じられる。」
まさに、高いパフォーマンスを生み出すためのハイパーな精神状態ですね。

では、このフロー状態にはどのようにすれば突入できるのでしょうか。
チクセントミハイのTEDのトークでは以下のように説明しています。
flow

これは、必要なスキルレベルがそれなりに高く、またそこそこ難しいチャレンジングな課題に挑戦する際、フロー状態に入りやすいということを意味しています。
ここでのポイントは、様々な活動において自分の中心地がどのあたりかを知ることが大切ということです。
自身の取り組みについて、チャレンジレベルとスキルレベルという2つのモノサシを持ち判断することができれば、フロー状態に入る按配が分かってくるというものです。

フロー状態を生み出す要素は他にも思うところがありますので、次のエントリで記述しようと思います。