先日記載した自己効力感(Self-Efficacy)と自己肯定感(Self-Esteem)
今日はこのうちの自己効力感の高め方について記述します。

自己効力感(Self-Efficacy)
カナダの心理学者 アルバード・バンデューラが提唱した概念で、
「自分は〜できる」という感覚、自己能力の自己評価のこと。
難しい課題に直面した際、この自己効力感が低いと、「どうせ自分はやっても無駄だ」と思ってしまうことで、自信を持てず、壁を乗り越えることができにくくなってしまいます。 
自信と繋がるとても重要な概念ですね。

この自己効力感を高めるには以下の5つの方法があると言われています。
1: 達成体験
2: 代理経験 
3: 言語的説得
4: 想像的体験
5: 生理的情緒的高揚


では、1つ1つ簡単に説明しましょう。

1: 達成体験
自分自身の達成、成功体験です。
この達成体験、成功体験を積み重ねていくことで、初めて挑戦することでも自分はきっとできるはずだという自信が醸成されていきます。
同じ分野はもちろんのこと、別の分野での成功体験でも効果はあります。
ちなみに自己効力感を高める上でこれが最も効果があると言われています。

2: 代理体験
他人の達成体験を見たり聞いたりすることです。
この他人は自分と近ければ近いほど自己効力感は高まります。
例としてこんな話があります。
「プールで泳げないと思い込んでいる子どもが、同年代の子どもが泳いでいるのを見て、急にプールに入り泳げるようになった。」
大人が泳いでいるのを見ても何も感じなかったかもしれませんが、自分と同じ年代の子どもができていたことで、自分もできると思い、自己効力感が高まったのだと思います。

3: 言語的説得
文字の通り言葉による説得です。
「あなたならできる」常にそう言われて育ってきた子どもは自己効力感が高いです。
逆に「そんなのできっこないからやめとけ」などと言う人・ドリームキラーが周りにいる環境下では自己効力感は高まりにくいです。何度も言いますが、極力ドリームキラーではなくドリームサポーターと時間を共にするようにしましょう。
もう1つ、他人の言葉はもちろんですが、自分自身の言葉もとても重要です。
むしろ、自分の言葉が最もパワフルであるとも言われています。
だからこそアファメーションやインカンテーションは大事なのです。

4: 想像的体験
達成・成功体験を想像することでも自己効力感は高まります。
最近、プロスポーツ選手がメンタルコーチをつけるケースが急増しているのは、メンタル面でパフォーマンスが全く違ってくるという事実の認知が広がっているからでしょう。
過去の成功体験を思い出し、未来のできている自分をイメージする。
仕事でもプレゼンやスピーチの前に成功をイメージするというのは本当に重要です。

5: 生理的情緒的高揚
酒やドラッグなどにより気分が高揚し、自己効力感も高まるというケースです。
これは効果が酒や薬の効果が切れるとすぐに元に戻ってしまうのでオススメできません。

以上の5つが自己効力感を高める方法です。
実際使用できるのは1〜4の4つですね。
日々の暮らしの中でこれら1つ1つを意識することで、自己効力感が高まり、ひいては折れない自信へと繋がっていくと思います。
自信がなくなった時、前に進むエネルギーが欲しい時、自己効力感の高め方を思い出し、実践してみて下さい。 

ちなみに自己効力感の提唱者バンドューラは、自己効力感が高まると行動も促進されると述べています。
自己効力感が高まり、その行動にプラスの意味づけがされていくと、どんどん行動できる状態になっていくことでしょう。
bandra