人間が持つ欲求について、世界的に有名な2つの理論を突合して考えたいと思います。

まず、マズローの欲求5段階説です。
1960年代、アメリカの心理学者 アブラハム マズローは”欲求5段階説”を提唱しました。
これは、低階層から順番に以下のように5つの階層があるとしており、低階層のものが満たされると次の階層の欲求に移行すると言われています。

①生理的欲求:生存のための基本的欲求(食欲、睡眠欲、性欲)
②安全欲求:安全・安心に暮らしたい(健康、雨風をしのぐ等)
③社会的欲求:集団に属したい、仲間が欲しい等
④尊厳欲求:他者から認められたい、尊敬したい
⑤自己実現欲求:自分の能力を引き出し創造的活動がしたい

これはあまりにも有名ですよね。
未だにマーケエティングの本などでもよく目にします。


一方、 アンソニー ロビンズは人間の欲求は6つあるとし、6 Human Needsとしてまとめています。
これはTEDでも話しているので時間がある方は見てみて下さい。


①Certainty:確実性(安定に暮らしたい)
②Variety:多様性・非確実性(色々な経験をしたい)
③Significanc:自己重要感(重要だと思われたい)
④Connection/Love:関係性・愛情
⑤Growth:成長性
⑥Contributution:貢献性


6 Human Needs とマズローの欲求段階説を並べて比較すると、マズローの方には多様性の欲求が含まれていないことを除けば、およそ同じことを言っていることが分かります。
こう見てみるとマズローの言う自己実現欲求とは貢献と成長なのかもしれませんね。

ちなみにこの欲求5段階説は有名ですが、実はマズローは晩年5段階のさらに上に「自己超越」という段階があると発表しています。
これは、「目的の遂行・達成だけを純粋に求める」という領域で、見返りやエゴがなく自我を忘れただ目的のみに没頭するという領域と述べています。 
そして面白いことに近年、My coachであるマイケル・ボルダックも、マズローが付け加えたように、6 Human Needsに最上位の欲求として”生きる者として完璧な状態”というものを付け加えました。
これは、対極にあるのが痛みということですので、下位の欲求を全て満たした上で、あらゆる痛みから解放されている状態だと思います。
両者が提唱する欲求の最終段階、これがどういう状態なのでしょうか。
個人的な感覚としては、おそらくフロー状態で生活できている人のことなのではないかと思いますが、まだまだ研究する必要があると思いますので、気づきがある度にアップデートしていきたいと思います。
人間の欲求は深いですね。。


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