グループ・ダイナミクス(Group Dynamics) は、1930年代に
ドイツの心理学者 クルト・レヴィン(Kurt Zadek Lewin)によって提唱されました。
団構成員の相互依存関係から派生する”集団力学”のことで、
集団の性質や、集団と個人、集団と集団についての法則を分析したものです。

これは、
”人は集団になった際、バラバラに行動するのではなく、その集団が持つ動力に従って行動する”
つまり、個は集団から影響を受けて行動するという場の力学についての分析です。

集団の中においては、自分がある程度他の人に依存している人間であるとみなすということから、集団は単なる個人の集合体ではなく、心理的にまとまりをもった全体と考えられます。
これがグループ・ダイナミクスの影響力の根源です。

場の持つ特徴は大きく分けると、"推進力””抑止力”の2つに大別されます。
つまり、人の行動を促すように働く場と、行動を止めようとする場があるということです。

では、どうすれば推進力を高めることができるのでしょうか。
様々な検証・分析がありますが、ライフナビプロジェクトにも多分に取り入れいる考え方が、”味方”の存在です。
人は味方がいれば、集団圧力から影響を受けにくくなります。
自分の理解者、あるいは支持者が一人でもいると、自分の気持ちを正直に発言する勇気がわいてきて、自分が正しいと思う行動をとることができるようになります。
換言すると、理解者のいる場では人は強くなれます。

環境は人を変える。
これは数年前から強烈に感じていることの1つですが、そのことをグループ・ダイナミクスがある程度証明してくれていると感じました。 
場作りや組織運営に携わる方は、この理論を知っておいて損はないかと思います。

Gdynamics