年末、実家の徳島に帰省した際、昔からの親友のお父さんと話す機会がありました。
そのお父さんは、教師一筋のキャリアで、現在は校長先生を務められています。
近年稀に見る天才肌の親友のお父さん、しかも校長先生とくれば、どういう哲学、教育観を持たれているのか前からずっと気になっていました。

”教育の醍醐味ってどんなところだと思いますか?”

”ほうじゃなぁ。ほらやっぱり、目の前におらんようになっても、ほの人の中におれることちゃうかなぁ”

バリバリ徳島弁ですが分かりますでしょうか?(笑)
直訳すると、”目の前にいなくなっても、その人の記憶の中で居続けられること”です。

色々な話をさせてもらいましたが、この言葉が一番心に残っています。
これまで数えきれないくらいの人と接してきましたが、やはり親や先生、野球部の監督、先輩、メンター等々、自分の教育に関わった人は強く記憶に残っていることが多いです。
勉強を教えてくれたこと、厳しくも背筋を正してくれたこと、底なしの優しさを教えてくれたこと、勝ち抜く強さを教えてくれたこと、親身になって進路相談にのってもらったこと、広い世界を見せてくれたこと、ダメなことをダメと教えてくれたこと、自信と勇気を与えてくれたこと、等々
言い出したらきりがありませんが、これらを教えてくれた人とその言葉は今でも自分の中にしっかりと居続けています。

自分自身は、教育の醍醐味は、
”1人の人との出会いで、将来が大きく変わること”
”教育が本当の意味で社会を支えるもの”
といった印象を持っていましたが、その人の中に居続けられるということも教育の醍醐味だと教えてもらいました。
1人でも多くの人の記憶の中に自分や自分の言葉が居続けられたら、そしてそれらによって1人でも多くの人の人生がより良くなっていったら本望です。
教育の醍醐味を教えてくれた親友のお父さんに改めて感謝です。
 
education