フォースフィールド分析(Force Field Analysis)という意思決定ツールがあります。
提唱者はグループダイナミクスで有名なクルト・レヴィンです。
これは、あるアイデアについて、
・推進する力(Forces For)/ 推進すべき理由・論点
・抵抗する力(Forces Against)/ 反対する理由・懸念の論点
の両方を洗い出し、それぞれの強さを評価した上で、
アイデア展開の是非や展開方法について考えるというものです。
検討すべき点を書き出すことで、全体を俯瞰し、確認した上で考えることができます。

プロセスはこんな感じです。
①T字型に線を引き、真ん中が現状(ゼロ)、両端に+10(左)、-10(右)と記載
②望む状態や議論するアイデアを右端に記載
③望む状態を推進する力「推進力」を左側に、望む状態を妨げる力「抵抗力」を右側にできるだけ多く書き出す
④書き出した推進力と抵抗力の力の大きさを10段階で評価(1〜10)
 ※真ん中に向かう矢印の長さで表してもOK
⑤推進力を強める施策、抵抗力を弱める施策をそれぞれ考える

ちなみに、両サイドから推進力と抵抗力が向かい合い攻め合うような格好になっていることから
力(Force)が戦う場ということで、Force Field Analysisと名付けられたそうです。

会議などできちんと論点整理せずいきなり結論を出そうとすることは少なくありません。
そんな時はForce Field Analysisを使いアイデアの周辺の検討材料を確認すると良いかもしれません。

ちなみに、レヴィンはこのツールは組織だけでなく個の変容にも使用できると述べています。
個人の変化について、それを推進するものと妨げるものをそれぞれ書き出し、
変化を促す力へと変えていくために分析するというものです。
つまり会議のファシリテーションツールとしてでなく、
コーチングのツールとしても活用できるということです。
是非お試しください。
force