昨日のエントリ、メンタル・コントラストの提唱者 ガブリエル・エッティンゲン(Gabriel Oettingen)とピーター・ゴルヴィツァー(Peter M. Gollwitzer)が提唱したWOOP。
これは長年の心理学の研究から生まれた再現性の高い目標達成の方法論です。

Character LABにWOOPの使い方、特に授業での活用方法ついて解説があるので、読み解いていきたいと思います。
HPの中段に日本語訳へのページがありますが、そこにない概要部分の翻訳をここでは記載します。

WOOPって何? WHAT IS WOOP?
WOOPは、実用的なエビデンスに基づいた実用的で使いやすい手法で、生徒が自身が望む願望を実現するのを助けます。
なぜならWOOPはセルフコントロール力を高めるからです。
20年以上の研究から、WOOPは生徒の努力、出席、宿題、そしてGPAを高めることを証明しています。
WOOPは、各ステップの頭文字をとった名前です。(ファシリテーションガイドのポイントも記載します)
①Wish(願望):あなたの願望を明確にする
・明確に
・時間内で達成可能
・チャレンジングだが実現可能
②Outcome(結果):望む結果をイメージする
・充実とモチベーション
・明確に視覚化された
・最も重要なポイントにまとめる
③Obstacle(障害):起こりうる障害を予測する
・外の障害ではなく、内の障害
・明確に視覚化された
・最も重要なポイントにまとめる 
④Plan(計画): 明確な計画を立てる
・「〜の時に、〜する」と書く
・心の中の意思決定ではなく、観測(計測)できる行動
・計画を実施する全ての資源またはスキルを持っている

woop

WOOPはいつ使える? WHEN CAN I USE WOOP?
WOOPは年間いつでも使用できます。それは、1度きりのものではなく、習慣になった時に最も機能するので、早い段階で導入することをお勧めします。
学生がWOOPを使うのをより早くより多くサポートすれば、学生はWOOPを使う習慣がより身につきます。
定期的に前に使ったWOOPにチェックイン(使う)し、新しいWOOPを作りましょう。
WOOPは、大きい願望(学校新聞を始めたい)でも比較的小さな願望(この四半期に科学でAを取りたい)でも、あらゆる種類の願望に役立ちます。
WOOPは、学業でも、運動のことでも、個人的な願望に対しても同様に機能します。
1対1、小グループ、またはクラス全体でも活用できます。

誰がWOOPを使うべき? WHO SHOULD USE WOOP?
教師を含み、誰でもWOOPを使用できます。
実際、教師がそのプロセスを直接体験したときに最も効果を発揮します。
生徒に教える前に自分でWOOPを試してください。
WOOPは、先延ばしをする人、希望に向かって最初の一歩、そして二歩目を踏み出すことに不安を感じている人に特に役立ちます。 

科学的根拠は何? WHAT'S THE SCIENCE?
ニューヨーク大学の教授であるGabriele OettingenとPeter M. Gollwitzerによって開発されたWOOPは、教室、体育館、医療現場でテストされてきました。
学校では、WOOPは努力量、出席率、宿題、GPAを大幅に改善します。
学校以外では、WOOPはストレスを軽減し、エンゲージメントを高め、時間管理を改善し、身体の健康を促進することが示されています。

何が効果を生むか? WHAT MAKES IT EFFECTIVE?
多くの場合、人々は自分の願いを達成することがどれだけ素晴らしいと感じるかに固執しますが、それに対する障害を見落とします。
WOOPが機能するのは、それらの忘れられがちな手順を生徒に案内するためです。
他の人に押し付けられていると感じる目標を追求するのではなく、WOOPは生徒個人が持つ本質的な興味関心を活用します。

その他は? WHAT ELSE?
他のスキルと同様に、WOOPは習熟するために練習と忍耐を必要とします。
最初はみな苦労します。自分でWOOPを練習するときは、色々なアプローチを試してみてください。 WOOPを教えるときは、生徒が途切れることなく思慮深くWOOPを使えるようにゆっくりと教えてください。
大切な願望をどのように達成するかを生徒に教えることは、「やりたいことができなかった人生」と「やりたいことをやった人生」の違いを生みます。 

HANDOUTを使った説明の仕方
PREP ACTIVITYのハンドアウトを配る
・質問2では、生徒は生徒Aが成功すると思うでしょう。
・質問3では、WOOPビデオHIDDEN BRAIN PODCASTを流す。もしくはWOOPのステップについて説明します。
・質問4では、生徒Aのポジティブ思考が最善ではないと気づくよう促します。
・生徒Bは障害と計画について考えるため、WOOPに最も近いです。


以上がCharactor LABに記載しているWOOPの解説の主要部分の抜粋です。
WOOPは自分自身が今試しているところで、既にその効果は実感してきているので、今後も自分自身、そして授業で活用していきたいと思います。