デザイン思考(Desigh Thinking)とは、
「デザイナーやクリエイターが業務で使う思考プロセスを活用し、前例のない課題や未知の問題に対して最適な解決を図るための思考法」のこと。
よく「デザインを活用する思考」と誤解されますが、デザインそのものではなく、
「デザインする際のプロセスを活用する思考」を意味します。
デザインを思考法として捉えたアプローチは1960年代には登場していますが、
広く世に知れ渡るようになったのは2005年以降です。
その立役者となったのが、スタンフォード大学によって創設されたd.school(正式名:The Hasso Plattner Institute of Design)でした。
見てください、この写真を。クリエイティブが迸ってますよね。 
d.school1
d.school2

まず、デザイン思考の特徴として以下の3つが挙げられます。

デザイン思考の3つの特徴

①問題解決に向けて重点を置く要素は、ユーザーの「共感」「理解」 
②問題の定義と解決の方向性を明確にした上で、アイデアの創出と組み合わせの試行錯誤を繰り返しブラッシュアップしていく
③バイアスや固定観念を取り去り、前例に捉われない

①と②についてはプロセスの説明の中で理解が進むと思いますので、
続いて、デザイン思考のプロセスを見ていきましょう。
基本的には以下の図に表した通りの5つのステップと言われています。
designthinking

デザイン思考の5つのステップ

①観察・共感(Empathize):ユーザーへの共感・理解
②定義(Define):ユーザーのニーズを定義
③概念化(Ideate):解決するアイデアやアプローチ手法を出す
④試作(Prototype):商品・サービスのプロトタイプを作る
⑤テスト(Test):ユーザテストを繰り返し、ブラッシュアップ

ポイントは「非直線的(Non-linear)」であること、つまり、各フェーズを行ったり来たりを繰り返しながらものづくりを進めていくという点にあります。
何か商品やサービスを作る時、一般的なプロセスとしては、マーケティング調査や分析に時間をかけ、開発からデザインまであまり後戻りすることなく直線的に進んでいくことが多いかと思います。
対して、デザイン思考の場合は、最初にユーザのニーズを把握し、解決の方向性が定まればどんどんプロトタイプを作りテストを行います。
そして、試作を作りテストをする中で深層にあるニーズに気付いたり、アプローチ方法を考え直したりと、5つのプロセスを行き来しながら進んでいきます。
compare_designthinking

以上がデザイン思考のポイントです。
「計画をじっくり練るよりも、作りながら修正していく」というデザインの特徴を活かした考え方ですね。
授業やワークショップでちょくちょくマシュマロチャレンジをやるのですが、ここでもデザイン思考的な方法で進めるチームがうまくいっているイメージがあります。
「作りながら修正する」「走りながら考える」
不確実性が高く変化の速度が激しいVUCAの時代においては、デザイン思考の重要性がより高まるような気がしています。