「リーダーとリーダーシップの違いは何か?」
よく混同されるこの2者ですが、リーダーは人物・役割を指しますが、
リーダーシップは、諸説ありますが、以下の定義によると”影響力”を指します。
対象者を考えた際、リーダーは組織やメンバーから選ばれた決まった人に限定されますが、
リーダーシップは”影響力”なので対象者を限定せず誰でも発揮することができます。
むしろ全員がリーダーシップを発揮する"シェアド・リーダーシップ"というモデルもあるくらいです。
リーダーとリーダーシップの概念が異なるので、それらの開発方法も異なります。
それを整理したものが以下の論文にありましたので日本語訳を加えて考察してみます。
一方、リーダーシップ開発(Leadership Development)の方で印象的なのは、
よく混同されるこの2者ですが、リーダーは人物・役割を指しますが、
リーダーシップは、諸説ありますが、以下の定義によると”影響力”を指します。
「職場やチームの目標を達成するために及ぼす他のメンバーへの影響力」(Robbins & Judge, 2017)
対象者を考えた際、リーダーは組織やメンバーから選ばれた決まった人に限定されますが、
リーダーシップは”影響力”なので対象者を限定せず誰でも発揮することができます。
むしろ全員がリーダーシップを発揮する"シェアド・リーダーシップ"というモデルもあるくらいです。
リーダーとリーダーシップの概念が異なるので、それらの開発方法も異なります。
それを整理したものが以下の論文にありましたので日本語訳を加えて考察してみます。
【参考】
Day, David V. "Leadership development:: A review in context." The leadership quarterly 11.4 (2000): 581-613.
Day, David V. "Leadership development:: A review in context." The leadership quarterly 11.4 (2000): 581-613.
リーダー発達においてはリーダー個人の知識やスキルに重点が置かれている一方、
リーダーシップ開発においては関係性、つまり他者との関係に焦点が当てられていることが分かります。
分けられてはいるものの、論文内では
「組織は、自己改革を継続的に行うために必要なリーダーシップ能力を育成するために、
リーダー個人と集団のリーダーシップ開発の双方に取り組む必要がある」と述べられています。
つまり、両方必要ということですね。
この両者は"学習”についての学術的理論の変遷とも重なるものがあるなと思いました。
学びについての研究は大昔からありますが、まずは個人に焦点が当てられ、
「個人の頭の中にどれだけの知識を詰め込めるか」「個人として何ができるようになるか」
といった論の展開が主流でした。
分けられてはいるものの、論文内では
「組織は、自己改革を継続的に行うために必要なリーダーシップ能力を育成するために、
リーダー個人と集団のリーダーシップ開発の双方に取り組む必要がある」と述べられています。
つまり、両方必要ということですね。
この両者は"学習”についての学術的理論の変遷とも重なるものがあるなと思いました。
学びについての研究は大昔からありますが、まずは個人に焦点が当てられ、
「個人の頭の中にどれだけの知識を詰め込めるか」「個人として何ができるようになるか」
といった論の展開が主流でした。
それが1980年以降になり、「他者との関係性の中でいかに知性を発揮するか」
といった状況論等の考え方も台頭してきました。(参考:正統的周辺参加)
そういう点で、学習論もリーダー/リーダーシップ開発も
「個人」と「社会との関係性」の両方が重要な軸と言えそうだなと感じました。
まぁ、リーダー発達・リーダーシップ開発も学びなので当然と言えばかもしれません。
リーダー発達(Leader Development)の方で印象的なのは、自己認識(Self-awarness)でした。
リーダー発達(Leader Development)の方で印象的なのは、自己認識(Self-awarness)でした。
しっかりとした自己認識の土台がないと、本質的なリーダーシップは発揮できない。
「自分は何者か」「自分の強み・弱みは何か」「何が得意・苦手か」「何に価値を感じるのか」
といった問いを経て自分自身のことが十分に認識ができていないと、
知識やスキルをインストールしても、うまく発揮できないということなのだと思います。
そう考えると「自己認識」を深める機会は、学校教育においても会社での人材育成においてももっと必要だと言えそうです。
といった問いを経て自分自身のことが十分に認識ができていないと、
知識やスキルをインストールしても、うまく発揮できないということなのだと思います。
そう考えると「自己認識」を深める機会は、学校教育においても会社での人材育成においてももっと必要だと言えそうです。
一方、リーダーシップ開発(Leadership Development)の方で印象的なのは、
絆作り(Building Bonds)、チーム志向(Team Orientation)といった、仲間・チームの視点。
当たり前ですが、社会に出ると他者とともにチームで何かに取り組むことが多いですよね。
当たり前ですが、社会に出ると他者とともにチームで何かに取り組むことが多いですよね。
しかしながら、学校教育では他者と協力して何かを成し遂げる経験を積む機会がまだまだ少ない。
リーダーシップ開発の観点でも、「他者と共に」という視点はもっと取り入れていくべきなのでしょう。
また、Change catalystという概念についても初めて知ったので、こちらも印象的でした。
Catalystとは、「触媒」や「促進する働きをするもの」という意味です。
リーダーシップ開発の観点でも、「他者と共に」という視点はもっと取り入れていくべきなのでしょう。
また、Change catalystという概念についても初めて知ったので、こちらも印象的でした。
Catalystとは、「触媒」や「促進する働きをするもの」という意味です。
日本語で「チェンジカタリスト」で調べても全然出てきませんでしたので、
英語で調べていたところ、こちらのサイトにこのように書かれていました。
英語で調べていたところ、こちらのサイトにこのように書かれていました。
Change Championとも呼ばれるChange Catalystは、主要なステークホルダーとともに人間的側面きから変革を導き、ナビゲートし、加速することを支援する人材と定義されます。 Change Catalystは、ステークホルダーを巻き込み、動機付けし、コミュニケーションし、調整することで、変革の道筋を成功に導く役割を担います。Change Catalystは、適切な方法で、職場における望ましい変化のための重要なアンバサダーであり連絡役です。
記事によると、teamLabのカタリストは、従来のトップダウン型のピラミッド構造の組織ではなく、
上述したシェアド・リーダーシップのように全員がリーダーシップを発揮している組織を作る、
その立役者のようなイメージを持ちました。
※全然関係ないですが、teamLab代表の猪子さんは徳島出身です。自分と同じなので嬉しいです(笑)
最後に、今私が在籍している立教大学大学院のリーダーシップ開発コースでも
「リーダーシップ開発とリーダー発達の違い」についての記事がございます。
私の記事よりよっぽど学び多き記述ですので良かったらこちらもご覧ください。
※全然関係ないですが、teamLab代表の猪子さんは徳島出身です。自分と同じなので嬉しいです(笑)
以上、リーダー発達とリーダーシップ開発のサマリーです。
繰り返しますが、両方大事ですので、片手落ちにならないようにしないといけないですね。
繰り返しますが、両方大事ですので、片手落ちにならないようにしないといけないですね。
最後に、今私が在籍している立教大学大学院のリーダーシップ開発コースでも
「リーダーシップ開発とリーダー発達の違い」についての記事がございます。
私の記事よりよっぽど学び多き記述ですので良かったらこちらもご覧ください。
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