PBL(Project-based Learning)について、「動機づけ」に着目した論文をレビューします。
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論文はこちら(被引用数:5,797件 (2023年4月15日時点))
Blumenfeld, P. C., Soloway, E., Marx, R. W., Krajcik, J. S., Guzdial, M., & Palincsar, A. (1991). Motivating project-based learning: Sustaining the doing, supporting the learning. Educational psychologist, 26(3-4), 369-398.

本論文では、
・プロジェクトが人々の学習に役立つ可能性がある理由
・モチベーションや思考に影響を与えるプロジェクト設計の要因
・生徒や教師がプロジェクトで遭遇する可能性のある問題
・モチベーションや思考が持続するようプロジェクトに取り組む生徒や教師をサポートする技術方法
等についてまとめられています。

学習と動機づけの関係は、これまでかなりの研究がなされてきています。
高い学習効果を生むためには、生徒の学習に対する高いモチベーションが必要であることは言うまでもありません。
そんなモチベーションの観点からも注目され、期待を集めているのがPBL(プロジェクト学習)です。
例えば、生徒が興味と価値を認識する要素として以下があると言われています(Malone & Lepper, 1987)。
(a) 課題が多様で斬新な要素を含む
(b) 問いが本物で価値がある
(c) 問いが困難である
(d) 成果物が作成され、完結性がある
(e) 作業内容や方法について選択肢がある
(f) 他者と協力する機会がある
つまり、PBLにこれらの要素を盛り込み設計することにより、生徒の動機づけに繋がるということです。

動機づけに繋がるという点ではPBLはメリットがありますが、実践するには割とハードルがあります。
PBLでは、生徒は、問いを経て、計画を練り、情報を集め、評価し、成果物を作成し修正する必要があり、これらはそう簡単にうまくいくものではありません。
これらをうまく機能させるため、教師は認知や知識、スキルなど様々なことをアップデートする必要があり、授業設計においてもいくつかポイントがあります。
掻い摘んで以下に記します。

まず、認知については、PBLで採用されるメタ認知には以下の2つがあるとされています。
①戦術的コントロール:特定のタスクの細部に取り組む際に、思考を監視し、微調整する能力。
②戦略的コントロール:一見バラバラに見えるプロジェクトの要素について、目的意識を持って考えることができる能力
個々の課題に取り組む際の戦術的メタ認知と、長期間に渡り自身をコントロールする戦略的メタ認知。
生徒は、マクロとミクロの両方のメタ認知が必要であり、教師は生徒にそれを促すスキルが求められます。

次に「知識と信念」について。教師には以下のような知識と信念が必要だと述べられています。
・授業内容についての知識(Content Knowledge):プロジェクトに含まれるコンテンツの知識
・授業一般についての知識(Pedagogical Content Knowledge):コンテンツの説明や学習方法の指導方法を理解
・信念(Beliefs):教授と学習に対する構成主義的アプローチに適合する信念体系
「活動を行う中で知識を構成していく」という"Learning by doing"の考え方を土台にした信念を持ち、その上に教育戦略を積み上げていく必要があります。
また、コンテンツの知識(Content Knowledge)だけでなく、指導方法(Pedagogical Content Knowledge)についても教師は学習する必要があります。

その他には「失敗の認識と学級風土」についても考慮する必要があります。
従来型教育では、多くの問題は決まった答えがあり、間違った答えは低評価の対象とされてきました。
いわゆる成績志向の風土です。
一方、PBLでは、失敗は修正するための学習の材料として捉える必要があります。
探究心と習得志向を土台とする風土を学級内に作っていかなければならないということです。
まずは、失敗は習得のための重要な要素であるという認識を教師側が持ち、それを生徒にしっかりと伝えていくことが求められます。

また、「問い」の設計も重要です。
まず前提として、実社会と同様の状況で本物の問題に直面したとき、生徒は自分の考えを試し、理解を深めようとする意欲を持つだろうと考えられています。
この点から、問いの設計は「学校内」で留まるのではなく「学校外」つまり「実社会」と連動させる必要があります。
更にその内容は、多様で斬新な要素を含み、生徒が共感でき、本物で価値があり、ある程度の困難さがあり、習得したことだけでなく作成において知識の深さと広さの両方を促進するのに十分な豊かさがあり、生徒が情報を統合し、複雑な思考をするものが求められます。
いかにしてこれらの要素を含んだ絶妙な問いを設計できるのか(生徒自身が立てる場合でもそれを促すことができるのか)、これも重要ポイントとなっています。

最後に、「テクノロジー」について。
生徒はテクノロジーを活用することでモチベーションが高まると言われています。
例えば、Malone and Lepper(1987)は、コンピュータを使った活動は、コントロールが可能で、インタラクティブで、すぐに結果が得られ、さまざまなレベルの課題が可能であるため、生徒のモチベーションを高めることができると述べています。
また、テクノロジーは、生徒の知識や習熟度に合わせた複数のレベルのタスク、プロジェクトの質問に幅を持たせるための多くの情報源へのアクセス、成果物制作の多くの可能性を提供することにより、挑戦、多様性、選択肢を高めることができる、とも述べられています。
このようにテクノロジーが直接的に様々な面でPBLにメリットを提供するということは、過去レビューした様々なPBLの論文でも語られていました。
つまり、PBLを実践する上では、教師はテクノロジーの活用についても学んだ方が良いということになります。

色々書きましたが、生徒のモチベーションを高く維持する可能性を持つPBLですが、その実践に向けて教師が学ぶべきこと、身につけるべきこと、準備すべきことは結構たくさんあります。
構造的に全体像を整理し、1つクリアしていきたいですね。

---以下、一部引用---
プロジェクト型学習は、教室での授業と学習に対する包括的なアプローチであり、生徒が本物の問題を調査するように設計されているものである。
この記事では、なぜプロジェクトが人々の学習に役立つ可能性があるのかという議論を提示し、モチベーションや思考に影響を与えるプロジェクト設計の要因を示し、生徒や教師がプロジェクトで遭遇する可能性のある問題を検討し、モチベーションや思考を持続させるために、生徒や教師がプロジェクトに取り組む際にテクノロジーがどのようにサポートできるかを説明する。

「どうすれば子どもたちのやる気を引き出すことができるのだろう?」
「どうすれば子どもたちに、ただこなすことに集中させるのではなく、今やっていることについて考えさせることができるだろう?」
「テストに合格するだけでなく、教材を本当に理解させるにはどうしたらいいのか?」
これらは教育関係者の古くからの重要な疑問であり、心理学研究の中心的な課題でもある。
しかし、教師の仕事は、この2つの関連する、しかししばしば異質な研究領域を統合することを必要とする。
もし、学校教育の重要な目標の1つが、カリキュラムの内容を深く理解するための洗練された実質的な機会を生徒に与えることによって、生徒の心を育てることであるならば、教育者は、生徒がどのようにそのような活動に取り組み、持続させるかという動機付けの問題に関心を持たなければならない。
動機づけと思考との間の重要な関係に配慮した指導とカリキュラムの組織原理を模索する中で、研究者は繰り返し、プロジェクトという考え方に目を向けてきた。
この記事では、プロジェクトが人々の学習に役立つ可能性がある理由を説明し、モチベーションや思考に影響を与えるプロジェクト設計の要因を示し、生徒や教師がプロジェクトで遭遇する可能性のある問題を検討し、モチベーションや思考が持続するように、プロジェクトに取り組む生徒や教師をサポートする技術の方法を説明する。
過去10年間で、かなりの数の経験的研究と理論が、生徒の動機づけ指向と学業への認知的関与との間の関連性を示してきた(Ames & Archer, 1988; Dweck & Elliot, 1983; Harter, 1983; Meece, Blumenfeld, & Hoyle, 1988; Nolen, 1988; Pintrich & De Groot, 1990; Pokay & Blumenfeld, 1990; Winne & Marx, 1989)。
目標志向は、習得と能力、学習とパフォーマンス、タスクと自我の関与など、いくつかのセットが提案されている。
それぞれの目標は、学習がそれ自体の目的として認識され、評価されるか、あるいは成績、承認獲得、他者からの否定的評価の回避といった外的目的のための手段として認識されるか、という点で主に異なっている。
それぞれのペアの最初に特徴的な目標を採用する生徒は、学習意欲が高い(Brophy, 1983)。
このような生徒は、学校の課題から利益を得ようとし、学業への認知的関与のレベルが高く、より多くの自己調整、認知、メタ認知の戦略を使用していると報告する。
このような戦略の使用は、教科の内容をより深く理解することに関連している(Weinstein & Mayer, 1986; Wittrock, 1986)。
学習戦略の重要性に加えて、最近の学習研究では、タスクと環境が果たす重要な役割が強調されている。
タスクに関するこれまでの研究は、タスクが生徒の動機づけ、生徒の認知、指導、学習の間の重要なリンクとして機能することを示唆している(Bennett, DesForges, Cockburn, & Wilkinson, 1984; Blumenfeld, Mergendoller, & Swarthout, 1987; Doyle, 1983; Marx & Walsh, 1988)。
実際、タスクは教室における基本的な指導単位であると言われてきた。
タスクの特徴を説明した人たちは、アメリカの教室では、低レベルの事実やスキルが重視され、ワークシートが遍在していることに不快感を示している(例えば、C. W. Anderson & Smith, 1987; Brophy & Alleman, 1991; Doyle, 1983; Goodlad, 1983; Sizer, 1984)。
生徒は、知識をさまざまな方法で表現したり、実際の問題を提起して解決したり、知識を使って作品を作ったりする機会をほとんど与えられていない。
低レベルのタスクの普及は、生徒が内容やプロセスを理解できず、学習や学校教育に対する姿勢を悪くする一因となっている。
このような状況を改善するために、現実の問題を解決する機会を提供する、より認知的に複雑なタスクの導入がしばしば促される。
つまり、学習者は、認知ツール、複数の情報源、他者をリソースとして使用する状況において、複雑な問題を解決することで知識を構築する(Brown, Collins, & Duguid, 1989; Resnick, 1987)のである。
さらに、学習は社会的な文脈の中で行われるため、学習者はコミュニティで表現され実践されている知識・思考の様式と相互作用し、それを内面化する(Toulmin, 1972)。
教育-学習状況のアナロジーとして、師匠と弟子の関係が用いられる。
師匠のように、教師は課題を分解して指導の足場を作り、モデリング、助言・暗示(promptig)、コーチングを駆使して思考や問題解決のための戦略を教え、徐々に学習者に責任を与えていくべきだと主張する。
このような教授法の結果、学習者は本物の問題に粘り強く取り組む意欲を持ち、過去の知識や経験を新しい学習と融合させ、実世界の問題に適用できる豊かな領域固有の知識や思考戦略を身につけることができる。

動機づけとしてのプロジェクト型学習
モチベーションと学習に関する統合的な観点から、生徒のプロジェクトに新たな関心が集まってる。
プロジェクトベースの学習は、生徒を調査に参加させることによって教えることに焦点を当てた包括的な視点である。
この枠組みの中で、生徒は、質問し、改良し、アイデアを議論し、予測を立て、計画をデザインし、実験を行い、データを収集し、分析し、結論を導き、自分のアイデアや発見を他の人に伝え、新しい質問をし、成果物を作ることによって、重要な問題の解決法を追求する。
プロジェクトには、2つの重要な要素があり: プロジェクトには、活動を組織化し推進するための問いや問題が必要であること、そして、これらの活動の結果、一連の成果物(製品)が生まれ、最終的に疑問や問題に対応した製品が完成することである。
生徒は、問いと活動の両方を作成し、成果物の性質にも責任を持つことができる。
また、教師やカリキュラム開発者が問題や活動を作成することも可能である。
ただし、どちらの場合も、結果があらかじめ決まっているほど問いを制限することはできず、生徒が問いに答えるために独自のアプローチを開発する余地はほとんどない。
なぜなら、学生が知識を構築するのは、この生成のプロセスを通じてであり、実践と学習は切り離せないからである。
成果物は、生徒の問題解決策を表現したもので、知識の創発的な状態を反映したものである。
成果物は具体的かつ明示的であるため(モデル、レポート、ビデオテープ、コンピュータプログラムなど)、共有したり批評したりすることができる。
これにより、他の人がフィードバックを提供し、学習者が自分の創発した知識を振り返り、拡張し、成果物を修正することが可能になる。
プロジェクトは、学習者が情報を習得するために作られた従来の活動とは明らかに異なる。
このような従来の活動は、互いに関連し合い、生徒がカリキュラムの内容を学ぶのに役立つかもしれないが、重要な知的目的のために組織された活動(例:Sizer, 1984)のように、ドライビングクエスチョンが存在しなければ、学習が起こるという約束はないのである。
プロジェクト型学習の支持者は、生徒が問題を調査し、解決策を模索することで、重要な原理や概念を理解することができると主張する。
また、プロジェクト型学習は、生徒を現実的で文脈に即した問題解決環境に置く。
そうすることで、プロジェクトは教室での現象と実生活の経験との間に橋を架ける役割を果たす。
日々の事業で生じる疑問や答えに価値が与えられ、体系的な探求の余地があることが示されるのである。
したがって、プロジェクト型学習では、長期間にわたって生徒の積極的な取り組みが必要となる。
また、プロジェクト型学習は、教科間のつながりを促進し、教科を狭く見るのではなく、広く見ることができるようになる。
最後に、プロジェクトは、さまざまなタイプの学習者や学習状況に適応することができる。
公開されているプロジェクトの例としては、技術教育研究センターとナショナルジオグラフィック協会が酸性雨や太陽エネルギーなどの科学をテーマとして制作したものがある。
これらのプロジェクトは、重要な環境問題に焦点を当て(ただし、必ずしも応用的な問題に焦点を当てる必要はない)、データの収集と分析に生徒を参加させ、地域の産業や法律を調べ、マイクロコンピュータパッケージや通信などの新しい技術を活用し、生徒が情報を得たり、教室外の人々と研究結果を共有したりできるようになっている。
小規模なプロジェクトであれば、学級担任や教師のチームによって開発されることもある。
出版社、教師、生徒のいずれが開発したプロジェクトであっても、これらのプロジェクトに関連する活動は、学習者にとって興味深く有意義で、コンテンツの深いレベルの理解を促進するように設計されるべきである。

プロジェクト型学習の問題点と解決策の紹介
優れたプロジェクトには、教師や生徒が活用できる豊かさがある。
プロジェクトは、生徒が本物の問題を解決し、他者と協力し、本物の解決策(成果物)を構築することに関与するため、生徒の関心を高めることができる。
プロジェクトは、生徒が情報、概念、原理を習得し、応用する必要があるため、深い理解が得られる可能性があり、また、生徒が計画を立て、進捗状況を把握し、解決策を評価する必要があるため、思考(学習とメタ認知)における競争力を高める可能性がある。
しかし、プロジェクト型教育には問題がある。
プロジェクトが「やってみる学習(Learning by doing)」であるという考え方は、決して新しいものではない。
この考え方のルーツはDeweyにまでさかのぼる。
しかし、過去の教訓から、教師や生徒をサポートする方法に十分な配慮がなければ、このような革新的な教育アプローチは広く採用されないと考えられる。
1960年代に行われたカリキュラムと指導の改革では、「体験型」学習や発見学習が中心テーマとして用いられていた。
このようなカリキュラムが生徒の学習意欲を高めることを示す証拠はあるが(例えば、Bredderman, 1983)、その採用は望まれるほどには広がらなかった。
これには多くの理由が考えられる。
私たちは、認知的に困難な課題に取り組むために必要な学生のモチベーションや知識の複雑な性質を十分に理解することなく、プロジェクトが開発・普及されたことを指摘する。
さらに、(専門家とは異なる)学生の視点から問いを考えるということも、ほとんど考慮されていなかった。
最後に、教師の知識とコミットメントの性質と程度、教室の組織の複雑さにはほとんど注意が払われていなかった。
現代のプロジェクトに代表される、より新しい認知に基づくアプローチは、教室の構造、活動、タスクに対する教師の考え方や性格を大きく変える必要がある。
このような変化は、これまでのカリキュラムの革新が示してきたように、達成するのは容易ではない。
四半世紀にわたる研究開発の結果、カリキュラムと教育実践の革新には、カリキュラムの内容と構成、学習者に関連する心理的要因(例えば、知識の使用、動機付け指向、認知戦略、メタ認知における個人差と発展的要因)、教師の専門実践問題(例えば、教師の効力、同僚との専門開発の機会、この種の指導を作成するための教師のサポート)にかなりの注意を払うことが必要だと示唆された。
そのため、プロジェクトの問いと関連する活動の設計、および教師のプロジェクトの実施を改善するための戦略には細心の注意が必要である。
この四半世紀の間に、プロジェクト型教育を促進する可能性を秘めた大きな教育的発展の一つは、生徒や教師が情報を入手、分析、共有し、成果物を構築するのをサポートする新しい教育技術ツールの創造と拡大である。
技術力の進歩はめざましいものがある。
価格も下がり、学校にとって手頃な価格で高度なオプションを利用できるようになった。
テクノロジーは、生徒のモチベーションを維持し、プロジェクトのさまざまな段階において生徒の学習や行動をサポートする可能性を持っている。
また、同様の方法で教師もサポートすることができる。
テクノロジーは、教師の指導的・管理的な役割を補い、補完することができるため、プロジェクトの実施に伴う複雑な作業から教師を解放することができる。
また、教員の知識と専門的能力を高めることで、プロジェクト型教育への関与を持続させることができる。
次のセクションでは、生徒のモチベーションと学習、教師、テクノロジーに関する研究を概観する。
先行研究で確立されたことを説明し、私たちのグループや他の研究者が進めている研究の一部を紹介し、プロジェクト型教育を開発・実施する上で取り組むべき問題を指摘する。

概要(まとめ)
教師が効果的なプロジェクト型授業を実現するために必要な技術は、他の分野の専門家が日常的に使用しているテクノロジーツール(例えば、計画ソフトウェア、通信ソフトウェア、マルチメディアデータベースなど)に相当するものである。
教師がこのようなツールを必要としているかどうかについては、あまりコンセンサスが得られていないが、商業分野の技術支援に匹敵するような教師への技術支援に反対する人はほとんどいないであろう。
私たちは、教師がプロジェクトについて学び、実行し、生徒の学習をサポートする際に、テクノロジーが直接的にサポートできることを主張してきた。

結論(CONCLUSION)

本稿では、教室で学ぼうとする生徒の意欲や思考を高めるために、プロジェクト型教育という考え方に大きな期待が寄せられていることを論じた。
そして、モチベーションや思考に影響を与える可能性の高いプロジェクト設計の要因を示し、教師によるプロジェクトの実施がモチベーションや思考にどのように影響するかを検討し、モチベーションや思考を持続させるために、プロジェクトに取り組む生徒や教師をテクノロジーがどのようにサポートできるかを説明した。
私たちの主な関心は、プロジェクト型学習を研究・実施する際に取り入れるべき動機付けや指導上の問題を検討することである。
生徒が重要な疑問について長期的に調査し、その答えを示す成果物を作成するプロジェクトは、生徒のモチベーションを高め、教科の内容をよりよく理解するのに役立つ可能性がある。
しかし、動機づけ、学習、教師、教室に関する知識が大幅に進歩したことで、現在では成功する可能性が高まっている。
生徒の反応に個人差があるのは当然だが、プロジェクトには、多様性、挑戦、選択、協力、真の疑問に答えるための終結など、多くの生徒の興味と価値を高める要素を盛り込むように設計することが可能である。
さらに、生徒の予備知識や思考力を考慮することで、生徒が成功できると感じられるようなプロジェクトを設計することができる。
プロジェクト型教育の実施に関連する多くの重要な疑問に対して、研究と理論が答えを与えてくれているが、プロジェクトにおける学生のモチベーションと思考を持続させる方法については、もっと多くのことを知る必要がある。
プロジェクトベースの学習は、生徒の側にかなりの知識、努力、持続性、自己規制を必要とする。
彼らは計画を立て、情報を集め、発見とアプローチの両方を評価し、成果物を生成し修正する必要がある。
このような要件は、簡単に満たされるものではない。
教師は、学習の機会を作り、生徒の思考を導き、新しい理解を構築する手助けをすることで、このプロセスを支援する重要な役割を担っている。
しかし、プロジェクトベースの学習は、教師にとっても困難を伴う可能性が高い。
内容、新しい指導形態、プロジェクトの実施と管理など、教師には手助けが必要かもしれない。
私たちは、プロジェクト学習に関連するこれらの問題を解決するために、テクノロジーが大きく貢献できることを主張します。
テクノロジーは、多様性、挑戦、他者との交流、成果物の生成に貢献するため、学生の興味を高めることができる。テクノロジーは、情報を物理的・知的にアクセスしやすくし、学習戦略の使用を指導・促進し、成果物の作成を支援することで、プロジェクト型学習の目標を達成するために教師を助けることができる。
さらに、プロジェクトについて学び、プロジェクトを成功させるために教師をサポートすることができる。
このような目的のためにテクノロジーをどのように設計し、効果的に使用するかについては多くの疑問が残るが、テクノロジーがより強力になり、利用可能で、手頃な価格になってきているという事実が、教室でのプロジェクトベースの学習を動機づけるためにその力をどのように利用するかを決めることは、教育の改善を目指す人々にとってタイムリーで重要な取り組みである。
プロジェクトの設計、指導、テクノロジーの使用はすべて、生徒の既存の動機を喚起し、動機づけの機会を作り出し、プロジェクトベースの学習活動を開始した後も動機を持続させる機会として考慮する必要があることを強調することが重要である。
さらに、モチベーションと認知的関与は相互作用的であり、プロジェクト活動の過程でどちらかが顕著になったり弱まったりすることを論証した。
また、プロジェクト型教育における学習と動機づけに関する研究のアジェンダを形成するのに役立つ可能性のある質問を提案した。
このような疑問に対する答えは、教育者が先人たちが直面し、解決できなかった問題に取り組む中で、カリキュラム改革の最新の波を導くのに役立つと思われる。

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