先日、幕末の教育者・思想家の吉田松陰をお祀りしている松陰神社を訪問してきました。
松陰の生まれの地、山口県だけでなく、実は東京の世田谷にもあるんですね。(知らなかった)
S__229580885_0
S__229580886_0

境内の中には、松下村塾の模造もありました。
同じサイズで復元しているとのことで、感慨深いものがありました。
S__229580883_0
S__229580884_0

「学問とは、人間はいかにあるべきか、いかに生きるべきかを学ぶことである」
この言葉にもあるように、吉田松陰は学問を通して、高杉晋作や伊藤博文などの多くの志士を育てました。
そのため、当神社は学問の神様として、多くの受験生が訪れるそうです。

良いタイミングだと思い、吉田松陰について色々調べて気づいたのですが、めちゃくちゃ名言が多い。
内容は様々ありますが、学問についての言葉は自分の中にもインストールしたいと思ったので、生き方編と併せてここに残しておこうと思います。(特に印象的な部分はコメントも残して)

【吉田松陰語録(学問編)】
「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば人生そのものが学問に変わります」
 →これを見出すのが教育や学問の根幹なのかも。Deweyの弟子のKilpatrickの「教育とは人生である」という言葉と重なる。

「読書をせよ。だが学者になってはいけない。勉強は知識を得るためのものであり、人は行動が第一である」
 →学問の道を進む者として常に意識したい。知識は得て終わりではない。実践して、価値をお届けしてナンボ。博士課程の指導教員の中原先生もよく同じことをおっしゃられてます。

「本人の気づかない長所を発見し、褒めて自信を持たせ、さらに向上させるよう導いた。松陰は教育するというより、引き出したのである」
 →正にコーチング。当時はそんな言葉はなかっただろうけど、大事なエッセンスは昔から教えの中にあったんだろうな。

「春や夏になると松陰はよく草むしりをした。一緒に作業すると除草しながら読書の方法や歴史の話をしてもらえるので、塾生にとって楽しみだった」
 →下にやらせるのではなく、一緒に行動する。自分もそういう人間でありたい。

「どんな本でもいい。読んだ瞬間人生が変わる、そんな可能性が本にはあります」
「松陰は古典を読みながら大事な場面がくると生徒にこう問う。君ならどうするか、どう思うか」
「書を読んで自分が感じたことは、抄録しておけ。それを読み返していると以前の愚に気づく。それは知識が上達した証拠である」
「勉強しない言い訳は三つ。もう年をとったからできない。才能がないからやらない。才能があり、もう学ぶことがないからやらない」
「良書を読んで学び、実践で切磋琢磨する」
「知行合一。どんなに優れたことも、実行しなければ意味がない」
「学問を進める上で絶対にしてはならないことは、やったりやらなかったりということである」
「理想の自分に近づきたいなら、もっと本を読みなさい。もっと手間をかけなさい」


【吉田松陰語録(生き方編)】
「人が懸命に草を取っている姿をただ眺め、あの取り方はいいとか悪いとか批評ばかりしているような人間が一番多い」
「最もつまらないのは、人との約束を破る人ではなく、自分との約束を破る人」
「自分という存在は、社会と繋がっている。一人の行動が地域を動かし、国を動かす」
「「仕事」ではなく、「志事」という言葉を使い、いつでも命がけで事にあたる。武士道精神を持って生きる」
「「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉がある通り、死から逆算して本気でやるべきことを全うする心構え」
「道を志すことをしない人間というものは「生ける屍」である」
「日本の千年先まで残る仕事をするために、一時も無駄に過ごすな」
「才能や知識、技術があっても駄目。自分は何のためにやるのかという志があって初めて、物事は成就する」
「人の精神は目にあり。故に人を観るは目をみる」
「立派な人が大事にするのは議論ではなく行動することである。ペラペラ喋っていてはいけない」
「有名な山や川を歩いてみましょう。圧倒的なものを目にすると、自然と意欲が湧いてきます」
「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」
「道を志した者が不幸や罪になることを恐れ、将来につけを残すようなことを黙ってただ受け入れるなどは、君子の学問を学ぶ者がすることではない。」
「自分の価値観で人を責めない。一つの失敗で全て否定しない。長所を見て短所を見ない。心を見て結果を見ない。そうすれば人は必ず集まってくる。」
「人を信ずることは、もちろん、遥かに人を疑うことに勝っている。わたくしは、人を信じ過ぎる欠点があったとしても、絶対に人を疑い過ぎる欠点は、ないようにしたいと思う。」


ざっと概観しただけでも、なぜ多くの人々が松陰に惹かれたのかが分かるような気がします。
国のために覚悟を決め、志に従った人生の生き様。
圧倒的な日々の努力で磨き上げた知識と実力。
塾生とも対等に話し合う人格。
亡くなった30歳までにどれだけのことをすればこの領域に到達できるのだろう。凄すぎます。

松陰が残してくれた言葉を胸に、自分も志を立て、もっと学問を頑張りたいと思いました。
S__229580881_0