質的研究領域で最も引用されている2台巨頭のうちのひとつ「Miles, M. B., & Huberman, A. M. (1994). Qualitative data analysis: An expanded sourcebook」で紹介されているディスプレイ(Display)についてまとめたいと思います。
被引用数は、184,625件!(2026年6月18日時点)こんな数字初めて見ました。
ちなみに、もう一つの古典は、GTA(Grounded Theory Approach)で有名な「Glaser, B., & Strauss, A. (2017). Discovery of grounded theory: Strategies for qualitative research」なのだそうです。こちらも183,608件引用されています。
なお、Miles and Huberman(1994)の改訂・最新版であるQualitative Data Analysis: A Methods Sourcebookについて購入したのですが、1994年時のまとめが以下の論文でまとめられていたので、まずはそちらの理解から始めます。
論文はこちら(被引用数:111件 (2026年6月16日時点))
Onwuegbuzie, A. J., & Weinbaum, R. K. (2016). Mapping Miles and Huberman's Within-Case and Cross-Case Analysis Methods onto the Literature Review Process. Journal of Educational Issues, 2(1), 265-288.
この論文では、Miles and Huberman(1994)のディスプレイがTable 3・Table 4でまとめられています。
これは、「質的データをどのような形式で整理・可視化できるのか」 を一覧化した表です。
ここでいうディスプレイとは、単なる図表ではなく、分析者がデータの意味や構造を理解するための視覚的な整理方法を指しています。
Miles and Huberman(1994)は、質的研究の分析を以下の3つのプロセスで捉えています。
・データ縮約(Data Reduction)
・データ提示(Data Display)
・結論導出・検証(Conclusion Drawing/Verification)
その中で、データ提示フェーズにおける、見せ方のレパートリーをまとめたものがTable 3,4になります。
Table 3:Within-Case Displays
・1つのケースを深く理解するためのディスプレイ
・1人のインタビュー対象者、1つの組織、1本の論文などを対象
・部分構造化、時系列、役割別、概念構造化という4つの大枠、そして細分化された19種類で整理

Table 4:Cross-Case Displays
・複数のケースを比較するためのディスプレイ
・複数の参加者 複数の組織 複数の論文を横断的に比較
・部分構造化、ケース順、時系列、概念構造化という4つの大枠、そして細分化された18種類で整理

Miles & Huberman(1994)の特徴は、質的研究を単なる文章の解釈に終わらせず、表・マトリックス・ネットワーク図等を用いて可視化しながら分析することを提案した点にあるようです。
Table 3とTable 4は、 そのための具体的な方法論を体系的に整理したものであり、「質的データをどう整理するかの設計図」 とも言えるのではないでしょうか。
例えば、自分自身の研究には、Case-ordered effects matrix(ケース順効果マトリックス)、Qualitative Data Analysis: A Methods Sourcebook のDisplay 10.7が参考になりそうだと思いました。

これは、「結果の大きさごとにケースを並べ、その結果に関連しそうな要因を比較する表」 です。
左端に「変化の大きさ(Outcome)」を並べ、右側に結果に影響しそうな要因(Predictors)を並べ、ケース間を比較して、結果の違いを生み出している要因のパターンを探っているものです。
質的データをこういう風に整理する方法もあるんですね。参考にしたいと思います!
被引用数は、184,625件!(2026年6月18日時点)こんな数字初めて見ました。
ちなみに、もう一つの古典は、GTA(Grounded Theory Approach)で有名な「Glaser, B., & Strauss, A. (2017). Discovery of grounded theory: Strategies for qualitative research」なのだそうです。こちらも183,608件引用されています。
なお、Miles and Huberman(1994)の改訂・最新版であるQualitative Data Analysis: A Methods Sourcebookについて購入したのですが、1994年時のまとめが以下の論文でまとめられていたので、まずはそちらの理解から始めます。
論文はこちら(被引用数:111件 (2026年6月16日時点))
Onwuegbuzie, A. J., & Weinbaum, R. K. (2016). Mapping Miles and Huberman's Within-Case and Cross-Case Analysis Methods onto the Literature Review Process. Journal of Educational Issues, 2(1), 265-288.
この論文では、Miles and Huberman(1994)のディスプレイがTable 3・Table 4でまとめられています。
これは、「質的データをどのような形式で整理・可視化できるのか」 を一覧化した表です。
ここでいうディスプレイとは、単なる図表ではなく、分析者がデータの意味や構造を理解するための視覚的な整理方法を指しています。
Miles and Huberman(1994)は、質的研究の分析を以下の3つのプロセスで捉えています。
・データ縮約(Data Reduction)
・データ提示(Data Display)
・結論導出・検証(Conclusion Drawing/Verification)
その中で、データ提示フェーズにおける、見せ方のレパートリーをまとめたものがTable 3,4になります。
Table 3:Within-Case Displays
・1つのケースを深く理解するためのディスプレイ
・1人のインタビュー対象者、1つの組織、1本の論文などを対象
・部分構造化、時系列、役割別、概念構造化という4つの大枠、そして細分化された19種類で整理

Table 4:Cross-Case Displays
・複数のケースを比較するためのディスプレイ
・複数の参加者 複数の組織 複数の論文を横断的に比較
・部分構造化、ケース順、時系列、概念構造化という4つの大枠、そして細分化された18種類で整理

Miles & Huberman(1994)の特徴は、質的研究を単なる文章の解釈に終わらせず、表・マトリックス・ネットワーク図等を用いて可視化しながら分析することを提案した点にあるようです。
Table 3とTable 4は、 そのための具体的な方法論を体系的に整理したものであり、「質的データをどう整理するかの設計図」 とも言えるのではないでしょうか。
例えば、自分自身の研究には、Case-ordered effects matrix(ケース順効果マトリックス)、Qualitative Data Analysis: A Methods Sourcebook のDisplay 10.7が参考になりそうだと思いました。

これは、「結果の大きさごとにケースを並べ、その結果に関連しそうな要因を比較する表」 です。
左端に「変化の大きさ(Outcome)」を並べ、右側に結果に影響しそうな要因(Predictors)を並べ、ケース間を比較して、結果の違いを生み出している要因のパターンを探っているものです。
質的データをこういう風に整理する方法もあるんですね。参考にしたいと思います!
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